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出展
作者名
金子 瑞穂   (カネコ ミズホ)
作品サイズ
F20
作品種別
水彩
略歴
【クラス】平面作品/高校生以下の部 準グランプリ
【学校】日本大学第一高等学校3年
詳細
手前の少女の心の中を描いた作品です。切り株の上にあるのは、少女が生活する中でおろそかにしたものを表しています。
少女の前に積まれた本は勉強、少女と同じ制服を着た女の子は友人、3人で並んで立っている人たちは家族です。切り株(=意図的に切られた木)は、少女が努力をやめてしまったこと、あるいは関係を断ったことを表しています。水の中に沈んでいる少年は、少女が勉強や人間関係をおろそかにするきっかけとなった人物という設定です。

岩の壁の切れ目から差す光は、直面する様々な問題と向き合った先の未来を、左奥の扉はそれらの問題から逃げる。という選択肢を表しています。地面が水に沈んでいるのは、少女の心の中が負の感情であふれていることを表現しています。見る人に少女の悲しみや不安が伝わるように、絵を全体的に暗めにしたり、空を赤っぽい色にしたりしました。人物の表現はあえて見えないようにし、色で感情を表現することにこだわりました。

今が絶望的な状況でも、その絶望と向き合って対処すれば明るい未来が訪れるかもしれないこと、また無理に状況を変えようとせず、時には逃げてもよいということをメッセージとして込めました。疎外感や無気力を感じて悩んでいる人が、それらをどう乗り越えるのかを考えながら絵を見てほしいです。
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